経済産業省調査で分かる|平均年収の高いITエンジニアの職種はこれだ!

記事更新日: 2020/10/23

ライター: おうま

こぶた

IT業界に興味を持ったけど収入が気になる

こぶた

年収が高い職種に就きたい!!

この記事はそんな方に向けて書いています。

 

おうま

こんにちは。

都内でフリーランスSEとして働いているおうまです。

ひとことでITエンジニアと言ってもいろんな仕事があって年収もまちまちです

同じITエンジニアでも職種によって平均年収が500万以上変わってきます

 

それぞれの仕事を理解していないのにIT業界に入ってしまうと

「エンジニアが儲かる」と聞いていたのに全然違う

という風なギャップを生み出してしまいます。

 

この記事を読めば、ITのエンジニアの中で儲かる仕事・儲からない仕事と平均年収がわかります。

2017年度にまとめた経済産業省の調査結果をもとに、年収に関わる数字を紹介していきます。

この記事を書いた人
おうま

大学から10年ほどシステムに関わっていて、今はフリーランスエンジニアとして活動しています。動画配信系のディレクションをしていて、iOS・Android・Web(Rails)のアプリ開発管理をしています。エンジニアとして経験してきたことを、主観を入れながらやさしい言葉でお伝えしていきます。

儲かっているITエンジニアの職種はコンサルタント

一番儲かるITエンジニアの業種はコンサルタントで928万円です。

コンサルタントの主な仕事

1.クライアントから話を聞き経営課題を定める

2.システムでどのように経営課題を解決できるか提案する

おうま

システム入れればこんなに良いことあるよって提案をする人ですね

日本人の平均年収は※436万円なので高年収のジャンルに入ります。(※国税庁:2020年民間給与実態統計調査結果より)

これだけ見て「ITエンジニアでキャリアを積めば年収が高くなるんだ!」と思ったあなた…

ちょっと待ってください!

同じITエンジニアでも一番低い平均年収だと390万円で500万円も差があります。

さらに、その職種でがんばっても年収は高くなれません。

 

ここからは、職種毎の平均年収とその理由から年収をあげる方法をご説明していきます。

職種別平均年収ランキング

出典:経済産業省 IT関連産業の給与等に関する実態調査結果

上の図は経済産業省が出している図ですが…

正直ちょっと見にくいです。

僕の方で、この内容をもっと噛み砕いてランキング形式にしてみました。

ITエンジニアの最低年収と最高年収

最高年収:コンサルタント 928万円

最低年収:SIer系以外の保守サポート 390万円

こぶた

なんでこんな年収に違いが出てくるの?

平均年収が大きく違う3つの理由

あまり適切な言葉では無いと思ってはいますが、IT業界ではよく

・上流工程:要件定義〜詳細設計までの工程

・下流工程:開発〜の工程

と呼んだりします。

 

年収が変わってくる理由として、IT業界の下流から上流へのキャリアパスと人数比が大きく関係しています。

理由1:IT業界のキャリアパスが下流→上流になっているから

出典:日軽情報システムキャリアパス

一般的に開発企業の場合プログラマーからキャリアが始まります。

そのままプログラマを極める道もありますが、多くの場合はシステム設計を書いたりクライアントと要件を詰めるエンジニアになります。

さらにキャリアが進むと、プロジェクトを任されるリーダーやプロジェクトマネージャーとなっていきます。

ITエンジニアのキャリアパス

プログラマー > エンジニア > プロジェクトマネージャー

 

先ほどの年収をエンジニアで一般的に使われるV字モデル毎にプロットし直すと下のような図となります。

この図を見てわかる通り、上流の工程にいくほど年収は高くなります。

一般的にキャリアの流れは、下流から上流に向かって進んでいき、キャリアパスにそって年収は上がっていく傾向があります。

こぶた

あれ?さっきでてきた保守業務は?

運用保守工程は、主にローンチされたシステムのサポート業務を行います。

保守業務は、キャリアに結びつきにくく「最初は運用保守から」と言われる現場があっても他の案件を探すことをおすすめします。

年収が上がらない理由1

・IT業界のキャリアパスが下流→上流になっているから

・各領域の平均年収はこちら
  要件分析     860万円
  要件定義〜基本設計722万円
  
開発       :587万円
  保守       :491万円

・運用保守の平均年収は低くキャリアに結びつきずらい

理由2:下流にいくほど人数が増えるから


出典:HS情報システム

ほとんどのプロジェクトの人数比として

プロジェクトマネージャー(PM) < システムエンジニア(SE) < プログラマー(PG)

となっています。

需要供給曲線の関係から、供給が少ない仕事ほど年収が高くなる傾向があり、マネイジメント業務の方が給料が高くなることが多いです。

年収が上がらない理由2

・下流にいくほど人数が増えるから

・需給の関係から、人が少ない上流工程の方が年収が高くなる傾向がある

理由3:海外にもライバルがいるから

プログラミングは、英語で記述されています。

そのためプログラマーのライバルは世界中に存在することになります。

 

IT人材は、どこの国も自国の平均年収より高く人気の職業です。

経済産業省のIT人材の平均年収と自国の平均年収をまとめた資料があるのでそちらを見てみます。

出典:経済産業省 IT関連産業の給与等に関する実態調査結果

今はもう少し上がってはいますが、それでも東南アジア諸国のIT人材は日本より安いです。

日本と比較したIT人材の平均年収(2017年)

タイ:3分の1

インドネシア:3分の1

ベトナム:4分の1

プログラマーは、国内だけでなく優秀で年収が安い海外諸国も競争相手です。

そこの競争原理にさらされ、年収が低くなる傾向にあります。

年収が上がらない理由3

・プログラマーのライバルは、海外にもいるから

・東南アジアだと日本の単価の1/2以下で開発が可能

年収をあげる方法は?

残酷な言い方ですが、保守をやっている方は年収の向上が見込めません。

早く辞めて開発会社に行って、開発経験を積むことが大事です。

開発業務をやられている方は、国内でも有名な開発者になれば1000万円も夢ではありません。

開発で行き詰まりを感じている場合は、より上流の工程に進めば年収をあげることが可能です。

まとめ

ITエンジニアと平均年収の関係性・平均年収に違いがある理由に書いてみましたがいかがでしょうか?

今回の記事で、ぜひ覚えていただきたいことをまとめます。

儲かる儲からないIT人材はコレ
  • 儲かる職種は、コンサルタントで平均年収は928万円
  • 儲からない職種は、保守サポートで平均年収は390万円
  • 平均年収が大きく違う理由は、IT業界の構造が原因

勘違いいただきたくないのが、今回の記事でご紹介したのは年収が高い低いの話で仕事の優劣はまったく関係ありません。

年収が高い仕事に就きたいのであれば、各職種毎の年収を知った上で仕事を考えることをおすすめします。

この記事を書いたライター

おうま

Webディレクション案件を主に手掛ける現役フリーランスエンジニアです。元々は大手SIerのシステムエンジニアに従事しており、8年の勤務を経て、2020年に独立に至りました。
  • 現・動画配信サービスのディレクター
  • 受注案件:iOS・Android・Web(Rails)のアプリ開発管理など
  • エンジニア歴:9年

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