エンジニア志望のひと
SES(準委任契約)・派遣・客先常駐って何が違うの?
こんな疑問に答えます。
同じエンジニアでも、SES(準委任契約)・派遣契約など契約形態は様々です。
契約が違うと目指すゴールも異なるため、これからシステムエンジニアとして働くことを考えている人は契約の違いを明確に理解しておく必要があります。
今回は、システムエンジニアの契約の種類、主に派遣契約・準委任契約・請負契約が具体的にどう違うのか解説します。
せかぺん
自社開発でも客先開発でも、自分が契約している内容を明確に把握していないと、今後のキャリアアップはできないよ!
システムエンジニアとして働きたいひとは、続きを読んでしっかり理解しておこう!
このページの目次
システムエンジニアの働き方には3つの契約形態があります。
システムエンジニアの3つの契約形態
派遣契約の他に、準委任契約・請負契約と3つの契約が存在します。
それぞれの契約の違いを簡単にまとめると、下記の表になります。
派遣契約 | SES 準委任契約 |
請負契約 | |
---|---|---|---|
成果物完成義務 | × | × | ○ |
瑕疵担保責任 | × | × | ○ |
時間的制約 | × | ○ | × |
指示命令権 | 客先 | 雇用主 | 雇用主 |
…正直、何がなんだかわからないと思います笑
各契約をわけるポイントは表にもある4点です。
各契約を区別する4つのポイント
せかぺん
順番に1つずつ説明していくね!
一定期間内に成果物を納品する義務があるかどうかという基準です。
成果物作成義務がある場合、システムエンジニアが期間内に成果物を作成できなかった場合、クライアント(客先)から損害賠償を命じられる可能性があります。
せかぺん
スケジュールが遅れている最悪の場合、寝ずに仕事をしなければならないといったケースもありました…。
成果物完成後もシステムに不具合が見つかった場合は、無償で修復しなければならない義務です。
請負契約に伴う責任であり、雇用主が成果物の納品チェック後であっても、不具合が見つかった場合は無償で修復しなければなりません。
どの契約でも一定品質以上のシステム開発を求められますが、特に請負契約に関しては、システムに問題が見つかれば再度一定の期間契約を結んでシステムの修復に当たる義務があることに注意が必要です。
せかぺん
一方、派遣契約やSES(準委任契約)の場合は、システム納品後に不具合が生じても修復する義務はないよ!
契約期間内の月々の稼働時間が決まっているか否かを表します。
稼働時間が決まっている契約の場合、必ず稼働時間以上は仕事をしなければ契約通りの料金が発生しません。
今回紹介している3つの契約、派遣契約・SES(準委任契約)・請負契約の中においては、時間的制約があるのはSES(準委任契約)のみです。
契約したシステムエンジニアに対して、業務指示をする権限を誰が持っているか判断する基準となります。
どの契約についても、以下三者によって成り立ちます。
契約により、指示命令権を持つのは、クライアント(客先)、雇用主のどちらかになります。
派遣契約の特徴は、クライアント(客先)が労働者へ直接指示をすることが可能なことです。
他の準委任契約・請負契約については雇用主からの業務指示となり、クライアントが直接指示を出すことができません。
SESとは、「システムエンジニアリングサービス」の略称です。”エスイーエス”と読みます。
SES(準委任契約)の特徴は、契約料金の算出基準が時間となるため、月の稼働時間をもとに契約することになります。
月々の決められた稼働時間の範囲で働くことになるため、他の派遣契約・請負契約と比較して残業は少ない傾向にあります。
もし、止むを得ない事情により準委任契約のエンジニアに契約時間以上の稼働を強いる場合、クライアントは雇用主に対して追加料金を支払う義務が生じます。
せかぺん
最近多くなったフリーランスエンジニアも、SES(準委任契約)を結んでいるひとが多いね!
SES(準委任契約)について、より詳しく知りたいひとは下記の記事をどうぞ。
請負契約は成果物作成義務・瑕疵担保責任が伴うことが最大の特徴です。
システムエンジニア自身は成果物に対する責任をシステム納品後も一定期間負います。
そのため、請負契約は派遣契約・SES(準委任契約)・請負契約の中で成果物に対する責任が最も重い契約となります。
せかぺん
責任が最も重いから、雇用主側もシステム開発スキルが一層高いシステムエンジニアに契約してもらう傾向にあるよ!
(それと実をいえば、システムエンジニアとしては請負契約の形態が最も多いです…。)
また、3つの契約形態の中では唯一、SIerなど客先常駐ではない働き方ができます。
他の派遣契約・SES(準委任契約)の2つは、成果物義務が弱い代わりに客先で働くことが基本になります。
ここまで読んで頂けたら、成果物の責任範囲・指示命令権の違いなどが契約毎に異なっていることが理解できたと思います。
今後システムエンジニアとして働くことを考えているひとは、ぜひ参考にしてください。