エンジニア志望のひと
無料のプログラミングスクールがあるらしいのだけど、有料と何が違うの?
興味はあるけど、デメリットがないか不安…。
こんな疑問に答えます。
有料スクールが良さそうなのはわかるけど、受講料が高額だし…。無料スクールでも十分なら、あわよくば無料スクールに参加したい…。
きっとそう思いますよね?
となると、気になってくるわけです。
プログラミングスクールの有料・無料って何が違うの?
はい、結論を伝えます。
すると、有料・無料それぞれに向いているひとはこんな感じになります。
有料・無料プログラミングスクールどっちがオススメ?
▼ 無料スクールに向いているひと
▼ 有料スクールに向いているひと
有料・無料の違いをはっきりさせて、納得したスクールで気持ちよくプログラミングを学びたいですよね。
そんなひとは、ぜひ当記事の続きを読んでみてください。
このページの目次
順番に詳しく説明していきます。
無料スクールでは転職が必須です。これは「そもそも、なぜ無料なのか」という話につながります。
▼ そもそもなんで受講料が無料なの?
無料の仕組みは、無料プログラミングスクールと転職先となる企業の間にあります。
無料スクールでプログラミングを学んだ生徒が、無料スクールが紹介する企業に転職したとします。すると、無料スクールには企業から報酬が与えられます。
これは企業側としても、プログラミング経験者を雇いやすくなるというメリットがあります。
無料スクールはその企業らからの報酬で運営していて、受講者からは費用を取らないビジネスモデルになっているわけですね。
つまり、転職エージェントみたいなものですね。エンジニア志望者を企業に紹介して、紹介料を受け取っているのです。
受講生が紹介先のどこかに転職しなければ、違約金が発生することもあります。
なので、
「転職や就職するつもりはない。あくまで勉強や副業のため。」
という方にはそもそも向いていないのです。
いまり
無料スクールは転職前提が基本と考えておきましょう。
無料スクールとの提携企業が就職先になるので、自然と就職先は限定されます。
傾向として、無料スクールの就職先はSES企業(客先常駐型)が多いです。
▼ SESとは?
SES(System Engineering Service)とは顧客にエンジニアを派遣する雇用契約のことです。
SES社員のエンジニアは顧客の職場に出向き、そこでプログラミングなどの仕事をすることになります。働きかたの特徴として、
などがあり、これらのことからスキルを伸ばしづらいことなどがデメリットとして挙げられています。
一方、よく比較される自社開発企業では社員教育としてスキルを伸ばす機会を与えてもらいやすいメリットがあります。
いまり
無料プログラミングスクールから就職するなら、ある程度はSES(客先常駐型)に就職する覚悟を決めておきましょう。
※ 1つ注意ですが、有料スクールでも「就職先がSES」というのは特に珍しくありません。あくまで傾向の違いだけです(後述)。
転職前提ということに関連して、無料スクールでは受講条件が厳しめです。
例として、無料スクールのGEEK JOBの受講条件を引用しましょう。
▼ 例|GEEK JOBの受講条件
年齢制限が27歳まで、職務経歴や在住地まで問われます。
ようするに、「転職する意思が強いか」「転職が成功する可能性が高いか」を判断されるのです。
無料プログラミングスクール側からすると、受講生の転職が成功しなければ、ビジネスとして成り立たないからですね。
一方の有料スクールは、受講生からお金をもらうビジネスモデルであるため、このような受講条件は基本的にありません。
※ 「転職成功したら全額キャッシュバック」のようなコースにおいては、同じく受講条件が定められているケースもあります。
無料スクールでは、シンプルに学べる言語やスキルの幅が狭いです。
無料スクールが扱っている言語やスキルは主に以下ですね。
▼ 無料スクールが扱う言語・スキル
なぜこれらの言語・スキルに絞られるかというと、需要が高く就職しやすいものだからですね。
RubyなどWEBアプリ開発などに使われる言語を学べるスキルとして公開している無料スクールもありますが、実際のカリキュラムではあまり重視されなかったりします。
なので、WEBアプリ(Twitter, インスタグラムなど)・スマホアプリ・ゲームなどの開発に携わりたいと考えている方は、無料スクールは不向きです。
いまり
システム開発系、WEB制作系、インフラ系のエンジニアにまったく興味ないという方は、有料スクール(もしくは独学)を検討しましょう。
ポートフォリオとは、自身のスキルを示すための”作品集”のことです。”個人成果物”と呼ばれたりもします。
企業の面接などで作品を見せて、「自分はこのようなことができます」とアピールするためのものですね。
いまり
例えば、システム開発系に就職したいなら「使いやすく便利な勤怠管理システムを作りました」などとアピールするわけです。
▼ 未経験からの転職とポートフォリオ
未経験からエンジニア転職を目指す場合は、このポートフォリオを用意することが基本になります。
ポートフォリオから、そのひとのプログラミングのスキル・センス、エンジニアへの適正がわかるためです。
なので、少しでもランクの高い企業に就職するには、相当の品質のポートフォリオを用意する必要があります。
さて、無料スクールにはこのポートフォリオ制作のサポートはほとんどありません。あったとしても、それほど時間を掛けません。
一方、有料スクールではポートフォリオ制作のサポートを重視しているところもあります。
オリジナル成果物の開発を経験すると、一気にスキルアップします。思いもよらないところで失敗したりして試行錯誤を繰り返すからです。
そうして完成させることができれば、それを自身のスキルをアピールするための”証拠”にもなります。
いまり
「有料スクールの方が就職先が優良」という傾向は、実はこのポートフォリオ制作サポートの有無によるところが大きいです。
「ポートフォリオを作りたいけれど自分だけでは挫折しないか不安…」という方は、有料スクールをオススメします。
これまでお話したことが、基本的な有料・無料プログラミングスクールの違いです。
ただ、一口に有料スクールといってもサービスは様々です。
ここでは、「一部の有料スクールではこんなサービス・メリットがあるよ」というのをお伝えします。
一般的には有料スクールでも、SES企業への就職は珍しくないことは既に述べました。
ただ、中にはSES企業への就職が少なく、自社開発企業への就職が100%もしくはほとんどだというスクールがあります。
代表的なのは、下記の2つです。
SES(客先常駐型)が絶対嫌だ、という方は検討する価値があります。
特にポテパンキャンプは転職成功したら授業料が全額キャッシュバックということもあり、オススメです(ただし、かなり厳しい環境で挫折率が高いのですが…)。
興味があれば、下記の記事をどうぞ。
先ほど少し触れましたが、有料スクールでも条件次第で全額キャッシュバックを実施しているところはあります。
およそ次の2通りですね。
いまり
「先払いして最終的に戻ってくるなら、アリかも」と思える方は、全額キャッシュバックを実施している有料プログラミングスクールを検討してみてください。
有料・無料スクールの違いについては大分わかってきたんじゃないかなと思います。
最後に、有料・無料の違いとしてよく勘違いされていることを指摘します。
▼ よくある勘違い
順番に説明していきます。
無料スクールといっても、条件に当てはまると違約金が発生する場合があります。
例えば、
紹介先の企業にエンジニアとして転職すれば、基本的には問題になりません。
ただ、違約金が発生するスクールもあることを念頭において、契約時には利用規約に注意を払うようにしましょう。
既に触れたことですが、有料スクールでも「就職先がSES」というのは珍しくありません。
有料・無料で就職先の実績は確かに違いますが、あくまでそれはただの統計上の結果です。
有料スクールでも、本人に十分なスキルが身についていなければ、就職先は変わりません。
プログラミングスクールに、”学歴”のようなものは存在しないのです。
いまり
「就職先の実績が良さそうだから、このスクールにしよう」などという安易な選び方はしないように十分に注意してください。
ここまで、有料・無料についてお話したことをまとめます。
有料・無料プログラミングスクールどっちがオススメ?
▼ 無料スクールに向いているひと
▼ 有料スクールに向いているひと
今回は、有料・無料スクールの違いをまとめました。
お金が無限にあるなら有料スクールに越したことはないのですが、そのサービスを使いこなせないのであれば意味がありません。
大切なのは自分の要望を満たしているかどうかです。
ただ、シンプルにエンジニアになりたいだけならば、無料スクールでも全く問題はありません。
どういうエンジニアを目指して、そのためには何が必要か。それをしっかりと考えて、有料・無料どちらが必要十分かを判断しましょう。
某国立大学にて物理学を学んだのち、誰もが知っている大手電気メーカーに入社。大半の日本人が一度は使用したことがあるであろうBtoC製品を開発している組み込みエンジニアです。
* ハードウェア開発歴:4年
* ソフトウェア開発歴:1年
* ARMマイコンを使用したシステム開発経験あり
* 所有特許:4件