エンジニア志望のひと
客先常駐エンジニアって楽しいことあるの?
ちょっと調べたりすると、”闇”だとか”地獄”だとか不穏な意見が多いんだけど…。
それでも未経験からでも客先常駐には転職しやすいらしいから、
①楽しいのか辛いのか
②自分に向いているのか
本当のところを知りたいな…。
こんな疑問に答えます。
客先常駐エンジニアにも、ちゃんと楽しいことはあります!
確かに一般的な社内勤務に比べると、かなり特殊な働き方でやりづらいことも色々あるんだけれど…、
せかぺん
少なくとも、僕は客先常駐SEを好きでやっています!
なぜなら、客先常駐ならではの魅力もたくさんあるからです!!
この記事では、客先常駐SEを”新卒から8年間”続けている僕が、客先常駐エンジニアの楽しいところ・魅力を存分に語らせて頂きます。
そのうえで、やっぱりこういうところは辛い…。だから、客先常駐エンジニアにはこんなひとが向いている、というのも合わせて紹介します。
▼ この記事を読んで欲しいひと
せかぺん
客先常駐エンジニアに興味があるひとは、ぜひ読んでいってください!
客先常駐歴8年の経験を語りますよ…!
このページの目次
せかぺん
僕が考える客先常駐エンジニアの楽しいところ・魅力は主に下記の3つだね!
客先常駐SEの楽しさ・魅力
せかぺん
いろんな大手企業で働くことができて、環境・文化の違いを見れたりするのは楽しいよ!
客先常駐エンジニアとして働くと、いろいろな大手企業(たとえば、日立・富士通・NTTなど)に勤務する機会が与えられます。
日本人なら誰でも知っているような有名企業の建物やシステムを触れること自体が面白いし、個人的にはワクワクしてしまいます。
また、それぞれの文化の違いに触れるのも面白いですね。
開発環境の違いもありますし、会社によっては残業禁止など社風の違いも味わうことができます。
せかぺん
さらに、環境が違うからこそ、過去の現場経験がその時々の案件に活きるときがあります!
そのときの達成感はもの凄いし、周囲に喜ばれたりもして素直に嬉しいです!
開発環境も業務内容も現場ごとに違うので、本当にいろいろな経験ができます。
すると、その時々の現場にある課題について、「あ、これ前の現場のシステムの考え方が流用できるな」と思い付く時があります。
そんな風に、過去の現場で学んだスキルを活かして、いまの現場の何かしらの課題を解決できたりすると、なんともいえない達成感がありますね!
「やってやったぜ!」という気持ちと、その現場の正社員や周囲のメンバーから「おおーっ!」という称賛の反応を貰えるので、優越感というか承認欲求がとっても満たされます(笑)
せかぺん
客先常駐はいろんな現場を経験するから、うまくすると様々なスキルが習得できるし、それを他の現場でお披露目できるのが楽しかったりしますね!
せかぺん
いろいろな人と出会えて、一緒に仕事をしたり話したりできるのも、客先常駐の魅力ですね!
客先常駐は次から次へと現場が代わるため、本当にたくさんの人と出会う機会があります。
なので、基本的に人と話すのが好きなひとには向いている仕事ですね。
また、現場を渡り歩いていくと、恐ろしいほどの技術力を持つスーパーエンジニアと出会うこともあるため、エンジニアとしても魅力的なものがあります。
せかぺん
スーパーエンジニアに出会えると自分のスキルアップのキッカケにもなるから、本当に有り難いな~と思います。
せかぺん
意外と語られない、けど客先常駐の最大のメリットかも!
現場の人達とのプライベートの繋がり・人脈が得られるよ!
たとえば、過去の現場で一緒に仕事をしたメンバー達から、いろんなイベントに誘ってもらえたりします。
休日にお酒を飲んだり、そこで情報交換をしたり…。
もっと言えば、副業案件を紹介してもらったり、時には正社員として誘ってもらえること(つまり、ヘッドハンティング!)もありますね。
せかぺん
特徴的で面白かった(というかビックリした…?)のは、妹さんを紹介されたことかな。
当時の同僚から「会わせたい人がいる」と言われて、妹さんを紹介されたことがあります。
もちろん、恋愛的な意味で…(笑)
その時は丁重にお断りしましたが、こういった経験も客先常駐ならではかなと思います…!
(ちなみに、妹さんはしっかり自分と同世代でしたよ…!)
せかぺん
現場経験が重ねていくごとにプライベートの繋がり・人脈も増えて、いろいろなお話を頂ける機会があるのが、客先常駐エンジニアの最大の魅力ですね!
せかぺん
客先常駐の楽しいところをお話してきましたが、反対に楽しくないところも…。
僕が考える客先常駐の楽しくないところは下記の3つです。
客先常駐SEの楽しくないところ
せかぺん
残念ながら、客先常駐エンジニアは客先企業の正社員より収入が低いことがほとんどです。
当たり前といえば、当たり前です。
客先企業はわたしたち客先企業SEに単価80万円とかを払ってくれますが、それはあくまで自社の売上で、収入自体は自社から別途支払われるからです。
仮に客先の正社員と同じ働きをしていたとしても、自社の利益が引かれるぶん、収入は客先社員より少なくなりがちです。
せかぺん
ビジネスの仕組み上、致し方ないところだけれど、いかんせん悔しく感じるところはあるね……!
せかぺん
自社の作業がつまらないことが多いうえに、客先業務と板挟みになったりすると忙しかったり理不尽なこともある…。
客先常駐SEは、客先業務だけでなく自社業務もあります。
典型的なのは、客先業務の進捗報告。マネジメントをするポジションになると、部下の教育などの仕事もあります。
ここできついのは、客先業務と自社業務が不幸にも重なってきたとき…。
客先業務を夜10時に終えて、そこから自社業務を12時過ぎまで取り組むみたいなケースもあります…。これは最悪です…。
せかぺん
また、客先業務の影響で自社からの評価が下がってしまう…という理不尽なケースもあります。
客先常駐エンジニアには、『客先評価』と『自社評価』の2種類の評価があります。
ここで重要なポイントは、給与は自社から支払われるために、「自社評価こそが収入に直結する」ということです。
そして、客先業務や現場環境の影響で、自社への報告や対応が遅れたりすると、自社評価が下がる場合があります。
金融系のシステム開発の現場だったりすると、セキュリティ上、携帯電話を持ち込めなかったりして、どうしても報告が遅れてしまったりもします。
つまり、客先業務をどんなに真面目に取り組んでいても、外部要因で自社評価および給与が下がってしまうという理不尽があるということです。
せかぺん
客先業務をしっかりこなして自分の単価を上げることができても、報告遅れなどを理由に自社評価が悪いと、給与が思う通りに上がらなかったりします…。
これは、真面目に仕事をしている身からすると、本当に面白くない……!!
客先常駐に独特な『客先評価・自社評価』について詳しくは、下記の記事をどうぞ。
せかぺん
派遣契約の場合は、客先の言いなりになりがちで正直あまり面白くない…。
客先常駐エンジニアと一口に言っても、客先企業との契約形態は3種類あります。
この3種類のうち、派遣契約として客先常駐になると、その指示権は客先企業の正社員にあります。
▼ 客先常駐の契約形態の違いについての解説はコチラ
正直なところ、派遣契約になると”客先社員の言いなり”です。
奴隷のように扱われる…というわけではないですが、自分から積極的に問題解決していく感じではなくなるため、面白くないんですよね。
基本的に指示待ちになりやすく、自分で考えて行動する機会が少なくなってしまいます…。
せかぺん
他の請負契約などに比べて、楽かもしれないけれど決して楽しくはないです。
ただ、需要があるなら派遣契約も避けられないわけで…。
そういう意味では、一定の確率でつまらない仕事があるのが、客先常駐の特徴でもあります。
せかぺん
楽しい・楽しくないみたいな感情論とは別に、客先常駐には明確なデメリットも存在します。
僕が考えるのは、主に下記の2つですね。
客先常駐の明確なデメリット
せかぺん
働きやすさ・忙しさといった仕事の環境は、どうしても現場に入ってみるまではわかりません。
IT業界ではこれを『案件ガチャ』と揶揄します。
「案件の良し悪しがガチャガチャのように運に左右される」という意味ですね。
同様に、『現場ガチャ』『上司ガチャ』もあります。
つまり、運が悪いと下記のような職場にぶち当たることがあります。
客先常駐のガチャ失敗ケース
基本的にこれらに当たると、まあ面白くはありません。
しかしながら、客先常駐という仕事柄、案件や職場が楽しいかどうかはどうしても運要素が絡んできます。
せかぺん
仕事が選べない・どうしても外れ案件を引いてしまう可能性が存在することが、客先常駐のデメリットの1つだね…!
せかぺん
先にも触れたことだけど、「客先と自社に板挟みされること」は本当に客先常駐に特有のきついところだと思います…。
特に中間管理職にまで出世すると、自社業務(報告や部下のマネジメント)が増えるため、客先との板挟みになりやすいです。
前述のように、夜10時まで客先で働いて、日が替わるまで自社業務に取り組むということもあります。
そうなると、平日は基本的に1日中なにもできないし、プライベートの時間はなくなります。
完全に仕事が回ってなかったりすると、土日も仕事を入れられたりして最悪なこともあります。
せかぺん
この自社と客先業務に圧迫されるというのが、客先常駐に特有のデメリット2つ目です…。
先述の自社評価・客先評価の話もありますし、理不尽に感じることも少なくないです…。
SIerやSES企業が含まれるSI業界においては、客先常駐エンジニアには多重下請けリスクが付きまといます。
多重下請けというのは、銀行などの顧客から直接仕事を受注した元請けから、2次請け、3次請け…と順番に下請けされることです。
4次請け・5次請けなどの多重下請けの対象になると、売上が少なくなるため、自社の利益および給与も少なくなりやすいです。
せかぺん
客先常駐エンジニアは受託の仕事なので、常に多重下請けリスクが付きまといます。
下請けになるほど立場も弱くなるため、良いことは何もありませんね…。
せかぺん
「客先からお客さん扱いされて、こき使われない」って書いてるブログとかあるけど、実際のところは『契約・現場次第』!
既に話したように、客先常駐の契約は3種類あります(派遣契約・SES契約・請負契約)。
派遣契約であれば指示権は客先にあるため、残業などはなかったとしても面倒な業務を押し付けられるなどのことは十分有り得ます。
また、SES契約・請負契約により指示権が自社にあっても、現場・客先上司によってはこき使われます。普通に残業とか要求されることもあります。
客先常駐もやはり”客商売”なため、従わざるを得ないこともしばしば。
せかぺん
「客先常駐エンジニアは客先にこき使われない…」、なんてことは一概には言えないね。
せかぺん
大嘘…!!
これ、一体誰が言い始めたんだ…?ってレベルの間違いです。
確かに、仕事ができなくても客先常駐エンジニアは常駐してるだけで単価が発生するため、責任感なしでやっているひともいるかもしれないです。
ただ、これはかなり例外的で悪質なケース。
客先の要求に満たない働き方をしていたら、すぐに客先から契約を切られます。業界内の自社の評判も悪くなるし、自分に対する自社評価も下がります。
結果として、自分の給与が上がらないし、自社が受注する案件もどんどん劣悪なものになっていくことも有り得ます。
せかぺん
客先にもよりますが、適当な仕事をしていたら指摘もされるし怒鳴られたりもします。
「客先常駐は責任なしで仕事できる」なんて絶対に信じないでください!
せかぺん
半分だけYES、ですね。
客先での雑務は確かにありませんが、自社の雑務はあります。
前述のように、自社業務というものも客先常駐エンジニアにはあります。
報告や部下の教育といった仕事ですね。
それに伴って、雑務みたいなことも当然あります。
せかぺん
普段が客先常駐なので、一般的な自社勤務の正社員より雑務は少ないかもしれませんが、「雑務がない」とまでは言えないことに注意です。
せかぺん
ここまでの話を総括して、客先常駐エンジニアが楽しいと思えるひと・向いているひとの特徴は下記の3つです!
解決できるお悩み
せかぺん
最初に話したように、いろいろな大手企業で働けるのが客先常駐エンジニアの魅力!
その度に、客先のビジネスに興味が持てたほうが絶対楽しいよね。
客先常駐エンジニアは複数の現場を渡り歩きますので、いろいろな開発環境やシステムに触れる機会があります。
その度に、「あ、この仕組み面白いな」と思えたほうが、間違いなく楽しいですよね。
また、客先のビジネスに興味を持てると、客先社員との会話も盛り上がりやすいです。
技術面でもコミュニケーション面でも、客先のビジネスに興味を持てるひとのほうが客先常駐エンジニアに向いています。
せかぺん
たくさんのひとと出会う職種なので、人と話すのが好きなひとのほうが客先常駐エンジニアに向いています!
これはわかりやすいですよね。
実際、客先社員やメンバーと仲良くなれれば、プライベートの交流など客先常駐ならではの人脈が得られます。
また、客先常駐エンジニアは単価交渉や過去の現場経験を活かしたりする機会があるため、
も向いています。
せかぺん
プライベートでもビジネス上でも、コミュニケーション能力があるひとは、客先常駐エンジニアに向いていますね!
せかぺん
逆に、内向的なひと・技術にしか興味がないというひとは、客先常駐エンジニアには向いていないかな…(経験上、そういう人達はすぐやめていってしまいます…。)
せかぺん
いままで手動でやっていたような単純作業を自動化することに楽しみを覚えるひとは、客先常駐エンジニアが向いていると思います!
なぜなら、客先常駐の案件には自動化システムの開発などが多いからです。
いままで人が手作業でやっていたものを効率化することに楽しみを覚えるひとには、客先常駐エンジニアの仕事はオススメです!
せかぺん
まとめると、
①客先のビジネスに興味を持てるひと
②人と話すのが好きなひと
③自動化に興味があるひと
以上3つが客先常駐エンジニア向いているひとの特徴だね!皆は当てはまったかな?
ちなみに僕は、「人と話すのが好き」「自動化含めIT全般が好き」というのが、いまも客先常駐SEとして働いている決め手かな!
客先常駐エンジニアは自社サービス企業に比べると、未経験からでも就職・転職しやすい職種です。
感覚としては、新卒から5年目くらいまでは未経験でも就職できるかな、という感じです(もちろん、向上心は必要です)。
なので、もし客先常駐に向いているひとであれば、ぜひ選択肢の1つとして考えてもらえたら良いかなと思います。
せかぺん
人との交流が好きなひとにとって、客先常駐はとても楽しい仕事です!
少なくとも僕は、好きだからこそ新卒から8年も続けることができています。
今回の内容をまとめます。
客先常駐エンジニアの魅力・楽しさ
いろいろと大変なこともありますが、客先常駐には客先常駐にしかない魅力があります!
客先常駐が楽しいと思えそうなひと・向いているひとには、ぜひ客先常駐エンジニアを就職・転職先の選択肢の1つに考えてみてください!