【IT人事が解説】エンジニアに学歴は関係ない?年収への影響は?

記事更新日: 2021/05/27

ライター: けんぞう

エンジニア志望

ITエンジニアになりたいけど学歴がない・・・

でもエンジニアになるのに学歴は関係ないって聞いたけど本当?

けんぞう

学歴について不安に思う方は、結構いらっしゃいます。

IT企業人事の「生の意見」をお伝えします!

この記事を書いた人
けんぞう - IT企業人事

SIer/IT企業の人事担当。

総合的な視点・経験を持った人事として採用・教育・人事制度など幅広く担当。
年間100名以上のITエンジニアの採用実績あり。

2014年から人事職へ。
以後現在に至るまで一貫して人事を担当。

けんぞう

早速ですが、ITエンジニアになるために、学歴は必要ありません。

 

しかし、学歴以上に重要な要素があります。

エンジニア志望

学歴以上に重要な要素って何ですか?
さらに難しいものだったらどうしよう・・・

けんぞう

その要素とは、
「実績」と「経験」です。

 

でも安心してください。

この重要な要素は、誰でも身に付けられるものなのです。

エンジニアに学歴は関係あるのか
    • 学歴がなくてもエンジニアになれる
    • 学歴以上に「実績」と「経験」が重要
    • 年収にも「実績」や「経験」は影響する
    • 「実績」や「経験」がなくてもカバーする方法がある

けんぞう

上記の内容を採用する人事目線で解説します。

年収への影響や実績・経験を補う方法も紹介します!

学歴がなくてもエンジニアになれる

先ほどもお伝えしましたが、

ずばり、学歴がなくてもエンジニアになれます

けんぞう

私が勤めている会社にも文系出身や大卒でないエンジニアも多くいらっしゃいます。
新卒では大体30%くらいは文系出身の方です。

エンジニア志望

なるほど。

実際、学歴がなくてもやっていけるもんなの?

 

安心してください。

 

なぜならば、エンジニア業界は「実力重視」だからです。

 

そのため、学歴がなくても活躍している人も少なくありません。

 

なぜ実力重視なのか?

論より根拠

エンジニア業界では、日々技術の進歩があります。

そういった環境だと、一度学校で学んだ知識のままだと、時代遅れになっていきます。

また、実務を伴うお仕事であるため、実際に手を動かして学ぶことの方が多いといえます。

すごいものでなくても何か作ったり実務に携わった経験の方が、エンジニアとしての評価にプラスになります。

 

アウトプット=様々な要素の組み合わせ

エンジニアには以下のような様々なスキルが必要です。

  • プログラミング言語
  • デザイン
  • リレーション(連携)の方法
  • アウトプットを作るためのスケジューリング
    (リソースマネジメント)

など

これらをうまく習得、使いこなせているかどうかは、アウトプットを見れば想像できます。

そもそも、考えたことをアウトプットしてまとめること自体難しいことです。

そういった面でも、アウトプットを出しているということはそれだけ評価も高く

なおかつ、自分が持っているスキルをアピールする上でも重要といえます。

 

学校だけでは学べないことも多い

上記のスキルや経験は、学校で学ぶ知識よりも実際に作って学ぶことの方が多いです。

学校の授業の中では、時間や内容の制限があって多くの経験をするのは難しいことが多々あります。

そのため、自分自身で経験を重ねるということは、より実務に活かせるスキルをもっており、

自ら努力して動いてきたという証になると言えるでしょう。

 

未経験者の場合は「学ぶ姿勢」も評価する

エンジニア

でも未経験じゃ実績なんてないし…そんな人は評価されないってこと?

 

けんぞう

未経験や初心者はどうしても経験が浅くなりますよね。その場合は「学ぶ姿勢」や「伸びしろ」を評価します。

 

「勉強するつもり」という気持ちを評価するのではなく、下記のようなポイントが重視されます。

 

学ぶ姿勢・伸びしろを感じるポイント

資格試験の勉強

副業で少しずつ業務を行っている

プログラミングスクールに通っている など

けんぞう

コツコツと学び続けながら、お仕事の中で経験を重ねてきたからだといえます。

この学び続ける姿勢が働きだした後も重要になってきます!

 

学歴が無視されるわけではない

エンジニア志望

じゃあ学歴なくても全く問題ないってこと?

 

けんぞう

いや、そうとも言い切れないですね…

 

実績が重視されるとはいえ、学歴を持っている方が全くメリットがないかといえば、そうではありません。

学歴が高い人には、こんなメリットがあります。

  • 新卒時の初任給が少し高い
  • 知識がある分スタートダッシュが切りやすい

補足

一般的に、理工学部などの出身の方は、学ぶ姿勢を持っている人が多いと人事は考えています。
そういった点からも、学歴を選考基準に入れている企業もあります。

けんぞう

学校で学んできた人への評価ももちろんされます!
ただし、働きだした後の実績の方が重要といえるでしょう。

 

キャリアチェンジの場合は注意

キャリアチェンジでの転職の場合は、多くの場合、経験者をターゲットにした中途採用に応募することになります。

即戦力を求められる中途採用において、エンジニア経験もなく、学歴もないとなるとアピールできるものがないことになってしまいます。

キャリアチェンジの際のポイント

年齢を重ねてからのキャリアチェンジは、理由や熱意などを深堀されます。
そういった気持ちがしっかりある方は、どんどんチャレンジしてみてください!
個人的には、ITベンチャーは考えに共感してもらえる/できる場合が多いと感じます。

分析のお仕事や業界の親和性があるエンジニアのお仕事からチャレンジするようにしましょう。

 

学歴は年収や出世に影響する?

基本的には学歴で差が出づらい職業

エンジニア志望のひと

エンジニアになれたとしても、学歴がなければ昇給や出世には影響があるんじゃない?

 

エンジニアの評価基準は、実績とそこで示した学習意欲です。

つまり、年収についても、原則実績と学習意欲によって決まってくるといえます。

IT業界は技術の成長が著しく、全く新しい技術やサービスの設計に携わることも出てきます。

けんぞう

私の会社でも、新しい領域にチャレンジする方は多くいらっしゃいます。

 

いくらIT業界で長年やっていて、経験だけが豊富でも、それだけでは意味をもたないのです。

エンジニアを続ける限りずっと勉強しなければならないというのは、大変なように思えますが、すべての人に平等に機会が与えられ続けるということでもあります。

 

学歴が採用条件となったり、初任給に差が出る場合もある

学歴のある方のメリットで、スタートダッシュが切りやすいとお話しました。

そのこともあって、新卒採用の段階では採用条件にあったり、初任給に差が出る場合は少なくありません。

学生のうちの経験や実績となると、やはり学歴に表れてしまうのは、酷ですが事実です。

近年企業の採用方針も変わってきており、新卒一括採用ではなく、スキル面や人物面を評価するようになっている企業も増えてきているため、その分初任給での差が出てくることもあります。

経験を積むことでさらに給与UPを狙える!

スタートが異なっていても、その後の結果によっては差を詰めたり、追い越してしまうことも大いにあります。

開発部門のトップは理系出身でない企業も多いです。

技術力だけでなく、お客様のニーズを叶える力や新しいアイディアを形にする力がトップには求められるからです。

それは、経験や学び続けることによって得られるものだといえますよね。

 

エンジニアとしての実力・経験を積む方法

自ら学ぶ・行動する姿勢が前提条件!

エンジニアになるためには学歴よりも実績と学習意欲が重要です。

未経験からそれを積み重ねるためには、まず下記の2つを意識してください。

未経験の場合意識すること

  • 仕事内容や技術を「自ら学ぶ」
  • 学習した内容を実際に「行動する」

エンジニア志望のひと

重要なのはわかったけど、どうやって始めたらいいかわからない…

 

けんぞう

そんな方の為に実際の行動例を紹介します!

 

採用目線で見たときに「意欲があるな」と感じるものを取り上げてみました。

 

独学をする/続ける

これは、働きだした後も求められるものです。

世の中には様々な参考書や技術書が出ていますので読んでみるとよいでしょう。

 

エンジニア業界では、コミュニティサイトやブログサイトなどで質問できる環境が多くあります。

独学をして分からないことが出てきたら、そういったものを利用してみるのも良いでしょう。

けんぞう

当サイトにも様々な記事があります。ぜひ参考にしてみてください。

 

プログラミングスクールに通う

独学で学び続けることが難しいと感じた方は、プログラミングスクールを利用するとよいでしょう。

現役エンジニアがマンツーマンで指導してくれるサービスや、データサイエンスやAI領域に特化したサービスなど様々なものがあります。

他にも、女性の自立支援のためのスクールでプログラミングが学べるものもあったりします。

けんぞう

スクールの中で、WEBサイトやアプリの製作など、実際の成果物を作った経験があるとよりGOOD!

 

副業・複業(パラレルワーク)から始める

近年増えてきている副業やパラレルワークのサービスをうまく利用して、少しずつ実績を重ねていくこともいいでしょう。

最初から大きな案件や技術力の求められるお仕事を担当することは難しいですが、徐々に経験を積むことで幅が広がるでしょう。

うまくいけば、今のお仕事を続けながらも、エンジニアとしてのスキル・経験を身に付けていけます!

 

経験をポートフォリオにまとめる

エンジニア志望のひと

ポートフォリオって何ですか?

 

あまり聞きなれない言葉かもしれないですが、このポートフォリオは重要なものです。

自己アピールや商品アピールなどのために、主に実績をまとめた資料のこと。特に作家などが就職活動や自己の能力紹介などのために、作品集をまとめたものを指す。

参照:wikipedia

エンジニア業界では「実績」が重要です。

でもその実績が書類の中の文字や話だけでは信ぴょう性が高まらないし、イメージがつかないですよね。

そういった際に、実際に自信が作ったサイトやアプリを実際に見てもらうために用意するのがポートフォリオです。

些細なことでも構わないので、自身で作ったものがあればポートフォリオにまとめてみましょう。

 

まとめ

今回の内容をまとめました。

エンジニアに学歴は関係ない

  • 学歴よりも「実績」と「学ぶ姿勢」が重要
  • 学歴は新卒入社時や新しい業務のスタートにはメリットがある
  • 未経験から実績を重ねる方法もある

学歴がなくともエンジニアにチャレンジすることは可能です!

1つずつでも構わないので、まずは今回紹介した方法を試してみてください!

 

 

 

この記事を書いたライター

けんぞう

某ITサービス会社
(独立系SIer/ミドルウェア等)
人事担当

採用・教育・制度など総合的に経験。
年間100名以上のITエンジニア採用。

2014年から現在に至るまで一貫して人事を担当。

採用や転職などの悩みを、人事側の目線から皆さんにアドバイスできればと思います!

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