IT企業人事が教えるエンジニア面接の質問・意図【未経験向け】

記事更新日: 2021/05/27

ライター: けんぞう

エンジニア志望

エンジニア採用の面接どうすればうまくでるんだろう・・・未経験でも大丈夫かな?

 

けんぞう

未経験からの面接はわからないことも多くて不安ですよね。 採用担当目線で解説します!

 

この記事を書いた人
けんぞう - IT企業人事

IT企業の人事で採用・教育・人事制度を担当。
採用では年間100名近くのエンジニアを採用しています。

エンジニア採用では各分野を担当しています!
*新卒
*未経験者(キャリアチェンジ含む)
*中途(経験者)

 

この記事では、「エンジニア面接の質問・意図」を採用を行う人事目線から解説します。

ただし、それ以上に必要な考え方やポイントがあります。

実際に採用を行う側の目線から、裏表なくお伝えしていきます!

 

この記事で分かること
    • 質問の内容とその回答例を紹介
    • 回答例に加えて、人事側の質問意図も紹介!
    • 逆質問対策もあわせてお伝えします!

なぜ面接をするのか?

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あなたのことを知るため!「落とすため」ではない!

面接をする理由は大きく分けて2つあります!

企業が面接をする理由

  • あなたのことを知るため
  • 会社のことを知ってもらうため

まずこの2つの理由について解説していきます。

この理由を知ることで、面接に臨みやすくなります!

 

理由1:あなたのことを知るため

企業は決して、最初からあなたのことを「落そう」「不合格にしよう」と思ってはいません。

もしそうであれば、そもそも書類選考の段階でお見送りになっているはずです。

直接会うことで、より詳細にお話を伺ったり、あなたの人となりをしりたいと考えています。

けんぞう

あなたの書類に記載された経歴や経験、スキルに興味を持って「お会いしたい」と感じているのです。

 

 

理由2:会社のことを知ってもらうため

面接をするもう一つの理由は「会社のことを知ってもらう」です。

企業についてホームページ等で情報を手に入れられるようになりましたが、その情報がすべてとは限りません。

会社についての理解を深めて頂いた上で応募、さらには働いていってほしいと採用担当は考えています。

けんぞう

社風や雰囲気、会社のビジョンなどの微妙なニュアンスを伝えるのは企業側にとっても難しいのです…

 

エンジニア未経験でもエンジニアになれる!

エンジニア未経験でも面接合格し、入社することは可能です。

なぜならば、エンジニア業界は人手不足といわれており、技術を持った方を求めています。

そして、エンジニアは実力で評価されることが多い職種でもあります。

けんぞう

経験がなくとも、意欲や学んできたこと等を正しく伝えれば面接合格は夢ではありません!

ただし、そのためにはあなたの考えや熱意を正しく面接官に伝える必要があります。

 

面接質問の意図と回答例・対策

自己紹介・経歴紹介

Q.自己紹介と簡単なご経歴紹介をお願いします。

 

 ✔ この質問の意図

実はこの質問では、あなたの要約力や話し方などを見ています。

要約力は、詳細に書かれている経歴書の内容から、いかにポイントを絞り話せているかということです。

話し方とは、声の大きさやトーン、表情なども含まれます。

緊張しやすい方なのかどうか、どんな性格そうかを想像したりもしています。

 

回答例・対策

自己紹介をする際は、簡潔にわかりやすく、そしてあなたの経験のポイントとなる点を話しましょう。

面接官はその話をもとに質問を深めていくはずなので、経歴すべてを話す必要はありません!

A.改めまして、「けんぞう」と申します。
○○年に、△△大学××学部に入学し、●●年に卒業致しました。
同年の4月に株式会社リサーチライトへ入社し、「どうぶつ事業部」へ配属になりました。
以後○年間経験、企業向け製品の営業を行ってきました。
(ポイントとなる経歴を説明する) ・・・ 本日は、宜しくお願い致します。

 

転職理由

Q.なぜ転職しようと思ったのですか?

 

 ✔ この質問の意図

この質問では、純粋にあなたの転職理由を聞くとともに下記のことを想像しています。

  • キャリアプランをどう考えているか
  • 短期で辞めたりしないか
  • 会社の社風や掲げるビジョン、目標とあなたの叶えたいこと合いそうか

けんぞう

給与アップをしたい、よりよい環境で仕事がしたい等の理由があることは面接官は百も承知です。

その上で、ちゃんと計画や目標に沿って計画立てた行動ができるかどうかを見ていたりもします。

 

回答例・対策

転職理由を話す際は、「転職したい」理由ではなく、「転職で叶えたいこと」を話しましょう。

そうすればネガティブな内容だけではなく、ポジティブな内容も盛り込まれるはずです。

叶えたいことが会社のビジョンや社風と合っていればより良いでしょう。

A.今回転職をする理由は、給与アップとエンジニアとしてキャリアチェンジしたいと考えるためです。
現職の人事制度や仕事内容では、給与をアップしていくことが難しく、評価も不明瞭な基準で適性にされていると感じられません。そこで、今までの経験を活かしつつも、エンジニアとして新しいキャリアを積んでいきたいと考え転職を決意しました。

この質問に併せて、「なぜエンジニアになりたいのか?」の質問も併せて聞かれます!

 

志望理由

Q.数ある企業の中でも、弊社を志望する理由をお聞かせください。

 

 ✔ この質問の意図

この質問では、会社に対する熱意を確かめています。

そのため、一部転職理由と似ていますが下記のようなポイントをチェックしています。

  • 会社の情報を事前に調べてきているか
  • 調べた情報をもとに会社のビジョン、目標とあなた自身の希望と合っているか

 

回答例・対策

前提として、会社が何を目指しているのか、そしてあなた自身の希望を分析して、お互いがマッチしていると伝わるように伝えましょう。

A.御社は○○という事業を行っており、業界でもトップクラスのシェアを誇っていると伺いました。
加えて、新しいことにチャレンジする姿勢を評価いただける社風も素晴らしいと感じました。
私もぜひそういった環境で働きたいと考えていること、そして未経験から業界トップの環境でエンジニアにチャレンジさせていただける活かし、御社の更なる成長に貢献したいと考え志望しました。

けんぞう

ビジョンを重視する企業等ではさらに深堀する場合もあります。

 

なぜエンジニアになりたいのか?

Q.なぜエンジニアになりたいと思ったのですか?

 

 ✔ この質問の意図

エンジニア未経験からの応募の場合、必ずといっていいほど質問されるでしょう。
この質問では、下記のポイントを主にチェックしています。

  • あなたの今後のキャリアプラン
  • 未経験からエンジニアになろうとする決意の度合い

 

回答例と対策

無理に飾った答えをする必要はないですが、単なる思い付きではなく、計画性や熱意をもって挑戦しようと決めたことを伝えましょう。

A.現職では○○という業務に携わってきましたが、より専門性の高いスキルを積むことができるキャリアを重ねたいと考えています。
そのなかで、IT化がすすむ世の中では、エンジニアの仕事であれば、専門性を高めつつ、世の中に貢献できる仕事が多いこと、そして長く続けられるであろうと考え志望致しました。

 

 

弊社でどんなエンジニアになりたいか?

Q.弊社でどんなエンジニアになりたいですか?

 ✔ この質問の意図

この質問の意図は、先に記載した「志望理由」と「なぜエンジニアになりたいのか」を足したイメージです。
つまり、下記のようなポイントが考えられます。

  • 会社に対する情報収集、イメージを持ってもらえているか
  • 未経験ながらエンジニアという仕事を理解、調査しているか

 

回答例と対策

この質問への回答は人によって内容が変わってくるかと思います。
あなたがエンジニアになってやりたい仕事をできるだけ具体的に調査、イメージしたものを答えましょう。

社風やビジョンにもマッチしているとばっちりです!

A. 経験は浅いですが、Pythonなどの言語のスキルを活かし、バックエンドエンジニアとして、多くのお客様が快適に利用できる環境を縁の下の力持ちとして支えていきたいと考えています。
その上で、御社には自社開発のサービスもございますので、開発エンジニアとしてフロントエンドの開発にも携わっていけるような幅広いテックリーダーのような存在になっていきたいと考えています。

 

 

エンジニアになるためどんな勉強をしてきたか?

Q.エンジニアになるためにどんな勉強をしてきましたか?

 

 ✔ この質問の意図

この質問ではあなたの学習意欲をチェックしています。

未経験であることをカバーする努力をしていると、しっかりここで伝えましょう。

また、エンジニア業界は変化が激しいため、働き始めた後も学びが必要です。
その姿勢が感じられるかどうかもこのここではチェックしています。

けんぞう

「最近気になるニュースやIT関連のトピックは何ですか?」も同じような意図で聞かれます。

 

回答例と対策

ここでは素直に学んできたことを答えましょう。

答える際には熱意をもって伝えることを意識してください!

A.未経験ではありますが、できるだけ早く戦力になれるよう「情報処理技術者試験」の勉強をしています。
まずは基礎的な考えからしっかり固めつつも、実務で役立てる技術を身に付けるため、フレームワークやC言語も独学で学んでいます。
また、トレンドをつかむためにも常日頃からIT関連のニュースサイトやSNSなどをチェックして知識を増やすよう努めています。

 

逆質問をうまく利用する

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面接の際は、面接官からの質問だけでなく、あなたからの逆質問の時間もあります。

けんぞう

逆質問の時間も面接時間の一部です。
質問の内容から下記のようなことも読み取っています。

  • 会社に対してどんなイメージを持っているのか
  • どんな着眼点を持っているのか
  • 会社についてどの程度調べてきたのか ⇒ 志望度が高いかどうかをチェック

 

質問は必ず事前に用意

会社について調べていくうちにわからないことや気になることは出てくると思います。

どんな些細なことでも構わないので、事前に質問を準備していきましょう。

意外とその場で質問は浮かばないうえ、面接の中で逆質問前に疑問が解決することもあります。

けんぞう

2~3個は準備しておくとよいでしょう!

 

懸念点をクリアにするようにしましょう

最初にも述べましたが、面接はお互いを理解する場です。

どんな些細なことでも構わないので、調べてもわからなかったことや詳しく聞きたいことはクリアにしましょう。

ただし、すぐ調べて分かるようなことを調べないで聞くことはあまりよくありません。

けんぞう

調べてもわかることに加えて詳細が知りたい場合は、その旨を添えて質問しましょう。
何も調べてないと受け取られたらもったいないです!

 

自分の経験や調べたことについて話せると合格率UP

自分のこれまでの経験や事前に調べた情報について質問をできると、逆質問の場をPRの時間にできます。

そうすれば合格の可能性もアップにつなげられるはずです!

具体的には、こんな例があります。

経験や調べたことを活かした質問例

  • 現職の○○という仕事では、△△株式会社様と深く関わりお仕事をしました。
    御社も△△株式会社様とはお取引があるようですが、この経験は活かせそうでしょうか。
  • 御社のサービスは「顧客ファースト」と伺いました。 エンジニア職のなかで顧客ファーストの為の取り組みはどのように行われていますか。

 

面接官からみた合格する3つのポイント

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事前の情報収集をする

上記の対策でも何度か記載している通り、事前に情報収集することは重要です。

事前に情報を知ることによって、あなた自身の会社理解が深まることと話の引き出しが増えます。

そうすれば、質問に対しても堂々と余裕をもって答えることができるようになるはずです。

 

話したいことではなく、「聞きたそうなこと」を話す

これができれば、ほぼ合格間違いなしのポイントです。

面接では、不安に思うあまり多くのことを話してしまうことがあると思います。

けんぞう

ポイントは、あなたの話したいこと・伝えたいことではなく、面接官の聞きたそうなことを話すことです。
これを身に付けるには経験も必要ですが、練習を重ねる等して身に付けると非常に強みになります。

 

また、このスキルは面接だけでなく、その後のお仕事でも活かせる力です。

面接を通じて身に付けちゃいましょう!

 

最後に重要なのは「あなたの熱意」

未経験からエンジニアにチャレンジする際、最後には「あなたの熱意」が決め手になります。

もちろん、熱意だけでは決められないですが、同じ未経験者でも

熱意がある方とそうでない方では、圧倒的に熱意がある方を選びます。

けんぞう

情に動かされるという面もありますが、熱意がある方は今後の成長の伸びしろを感じさせてくれます。

今はスキルが足りなくても、今後学んで身に付けていってもらえるかも…と想像しやすいです。

 

しっかりと準備をして、熱意を持っていれば、それは面接官に伝わります!

ぜひ頑張って合格を勝ち取りましょう!!

この記事を書いたライター

けんぞう

某ITサービス会社
(独立系SIer/ミドルウェア等)
人事担当

採用・教育・制度など総合的に経験。
年間100名以上のITエンジニア採用。

2014年から現在に至るまで一貫して人事を担当。

採用や転職などの悩みを、人事側の目線から皆さんにアドバイスできればと思います!

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