サーバーエンジニアはきつい?将来性や年収は?現役エンジニアが解説

記事更新日: 2021/06/09

ライター: トイーヌ

この記事を書いた人
トイーヌ

大手通信キャリアで働く現役ネットワークエンジニア
大規模システムの構築やコスト改善施策により4度の社長表彰を受賞
大学ではC言語を始めとするプログラミングを専攻
 自治体や法人のネットワーク設備構築:3年(15案件)
 ISPのネットワーク設備構築運用:3年
* ネットワーク関連新サービスの企画:2年(5案件)
所有資格:ネットワークスペシャリストCCNA上位資格CCNP

今回の協力者
サバくん

トイーヌの同期で通信キャリアで働くサーバーエンジニア
LinuxやWindowsなどのサーバに精通
AWSやGCPといったクラウドにも対応できる万能サーバーエンジニア

▼ 当サイトはIT業界を網羅する現役エンジニア達によって運営されています。

エンジニア志望

サーバーエンジニアってどんな仕事?きつい?未経験からなるのはきつい?

トイーヌ

未経験からサーバーエンジニアを検討する際、仕事がきつくないか気になりますよね。今回は僕の同期のサバくんの力を借りながらお答えしていきたいと思います!

サバくん

サーバーエンジニアとしての経験からきついと言われる理由や対処法などについて話したいと思います!また、未経験からなるのはきつい?ということにもお答えしていきますね!

この記事に書かれていること
    • サーバーエンジニアがきついと言われる8つの理由
    • 意外と多いサーバーエンジニアのメリット
    • 未経験からサーバーエンジニアになるのはきついか

サーバーエンジニアにはきつい一面もありますが、きつくならないための対処法もあり、たくさんメリットもある職種です。

未経験から目指すこともできますし、将来性もある仕事です。

自身の理想の働き方から、きつい理由を見てみて許容できそうかどうか検討してみてはいかがでしょうか。

 

また、サーバーエンジニアはサーバーに特化したエンジニアになりますが、ネットワークやサーバー全般を担うインフラエンジニアという職種もあります。

このインフラエンジニアがきついと言われる理由について以下の記事で紹介しています。

共通して言える部分も多くありますので、ぜひご覧になってください。

このページの目次

サーバーエンジニアとは

サバくん

サーバーエンジニアとは、インフラエンジニアのうちの一つです。

システムを動かすためやユーザデータを保存するためのサーバーを設計構築し、滞りなく利用が続けられるよう運用保守を行います。

インフラエンジニアの仕事内容や年収などについては以下の記事でわかりやすく説明しています。

 

また、サーバーエンジニアはネットワークエンジニアと業務内容が似ています。

同じ案件の中でネットワーク機器を担当するか、サーバーを担当するかの違いになります。

ネットワークエンジニアについては以下の記事で詳しく説明をしています。

 

サーバーエンジニアの仕事がきつい8つの理由

トイーヌ

サーバーエンジニアってやっぱりきついの?

サバくん

個人の捉え方にもよるけどきついと言われている理由はいくつかあるね。一つずつ解説していくね!

 

成果が分かりにくく達成感が得られない

これはネットワークも含めたインフラ全般に言えることですが、

  • システムを支える土台を作る仕事のため成果が分かりにくい
  • ユーザからするとネットワークやサーバーは稼働していて当たり前なので感謝されにくい

という特徴があります。

サバくん

感謝されずに達成感も得られないと、きついと感じてしまいますよね。

 

必要な知識の多く勉強が大変

サーバーといっても、それを動かすOSによって必要な知識が変わってきます。

代表的なものでは、LinuxやWindowsなどがありますが、ユーザによって変わってくるため幅広い知識が求められます。

加えて最近ではサーバーのクラウド化も進んでおり、AWSやGCPといったクラウドサーバーにも対応する必要があります。

サバくん

新しいものに追いつくために勉強し続ける必要があり、時間がなくてきついと感じる人も多いです。

 

退屈でつまらない

特にサーバーの監視を行うサーバーエンジニアは、故障が起こらない限りはやることがないので退屈です。

自分のスキルでシステムを作り上げたい、チャレンジしたいと言う人にはつまらなくてきつい仕事ですね。

 

不定期なトラブル対応で気が休まらない

サーバーはアクセスの集中や、外部から攻撃を受けたりして、ダウンしてしまうことがあります。

そのようなトラブルがいつ発生するかわからないため、心配性な人は特に気が休まらずきついと感じてしまいます。

 

故障対応が終わるまで帰れない

故障がいつ発生するかわからないのに加えて、故障が発生したら迅速な故障原因の特定と対応が必要です。

想定内のトラブルであればすぐに対応して終わりですが、想定外の場合は解析から修理完了までに時間がかかってしまいます。

また、故障対応は機器を直すことだけでは終わらず、原因と対応内容、今後の再発防止策などをまとめて報告書を作成しなければならないため長時間労働となり、きついと感じる人が多いです。

サバくん

プライベートへの影響がでると非常にストレスですよね。

 

休日出勤が多い

サーバーは平日の勤務時間はユーザーが使っているので、サーバーのメンテナンスなどの作業を行う時は休日に行うことが多いです。

その分平日に休めることが一般的ですが、土日に休めないのがきついと感じる方も多いでしょう。

休みが不定期ということで予定を組みづらいというのも辛いですね。

 

夜間勤務が多い

休日出勤と同じ理由で、ユーザーの業務時間終了後に作業を行うため夜間勤務をすることもあります。

夜間勤務があると生活リズムが崩れるため、肉体的にも精神的にもきついです。

 

サーバールームが寒い

これは物理的な理由ですが、サーバーは熱を放出するため、サーバーを冷やすためにサーバールームは基本的に乾燥していて寒いです。

当然人が快適に過ごせる環境ではないため、サーバールームの中で長時間作業をする必要がある場合は、体調を崩しやすくつらいです。

 

きつくならないための対処法

トイーヌ

せっかくサーバーエンジニアになっても、きついと感じて後悔はしたくないよね。対処法はないの?

サバくん

ここからはキツくならないための対処法をいくつか紹介します!

現在まさにサーバーエンジニアで辛いという方向けにもアドバイスがあります!

 

自分の働き方に合っているか見極める

そもそもサーバーエンジニアの仕事内容をきちんと理解し、自分に合っているかを見極めることが大切です。

今回きつい理由を8つ挙げましたが、人によってどう感じるかは変わってきます。

  • 休日出勤でプライベートが充実しないのが嫌なのか
  • 深夜勤務で生活リズムが崩れるのが嫌なのか
  • サーバールームのような環境での仕事が嫌なのか

捉え方は人それぞれのため、自分の理想とする働き方に対して、許せる範囲か、順応できる範囲かを見極めることが重要です。

サバくん

土日は休みたい!勉強したくない!寒いのは嫌!という人は向いていないかもしれませんね。

 

会社選びが重要

会社によって業務内容や就業時間、休日出勤、深夜勤務の回数などは変わってきます。

また、取り扱っている案件数が多い方が幅広いスキルを身につけるチャンスがあります。

そのため、会社選びの際にしっかりと情報収集を行い、会社の風土や業務内容、取り扱っている案件の実績などについては理解しておきましょう。

サバくん

あくまで目安ですが従業員数100名以上の企業は、案件の幅がありスキルの幅が広がりやすいと言えます!

 

ITスクールや転職エージェントを活用する

未経験から資格も実績もなしに就職をする場合、特別なスキルを要さない低賃金のキャリアアップしづらい会社に入社する可能性が高いです。

そのため、ITスクールなどを活用し知識をつけたり、資格を取得することで就職先の選択肢を広げることができます。

資格については以下のようなものがあります。

サーバー系:LPICやLinuC、Microsoft認定資格
クラウド系:AWS認定資格など

最近だとAWS認定資格が流行りなので取得しておくと有利です。

 

また、転職エージェントは実際の就職者達からのヒアリング情報から企業の内情などを持っているため、個人で探すネットの情報より信頼性のある情報を得られます。

エージェントは個性に合わせた企業の提案もしてくれるためうまく活用するといいでしょう。

サバくん

ITスクールはAWSについて一通り学べるRaiseTechのAWSフルコースなどはおすすめです!

 

異動願いや転職をして別工程に挑戦する

サーバーエンジニアの中でも業務は様々あります。

例えば、サーバーの監視が退屈でつまらないと感じたとしても、設計だったりクラウドの構築などの別案件は楽しいと感じられるかもしれません。

そのため職場の中で異動願いを出して、チャレンジしてみるのもいいでしょう。

あくまで後ろ向きな理由ではなく、チャレンジをしたいという理由であれば会社としても受け入れてくれる可能性があります。

それでもダメであれば、転職をすることを検討するのもいいでしょう。

 

サーバーエンジニアのメリット

トイーヌ

サーバーエンジニアのきつい部分はわかったけど、悪い部分だけじゃないよね?

サバくん

もちろんサーバーエンジニアになるメリットはたくさんあるよ!一つずつ説明するね!

 

年収が高め

サーバーエンジニアの平均年収DODAやマイナビAGENTなどを見ると439〜465万円と平均より高めです。

これはエンジニアの中でも高い水準です。

また、資格や実績を積むことでさらに高収入を狙うこともできます。

 

学歴や職歴に関係なく挑戦できる

エンジニアは実力主義のため、学歴や職歴に関係なく挑戦ができます。

また、その中で実績を積み、スキルを習得することで扱える案件が増え、キャリアアップも狙えます。

 

手に職をつけられ安定した職業

サーバーエンジニアとしてのスキルは汎用的です。

LinuxやWindowsのサーバーだったり、クラウドのAWSやGCPなどを取り扱えるようになれば、さまざまな企業から需要があり、安定して仕事に就くことができます。

 

大手企業で働けるチャンス

サーバーエンジニアとして働くと、客先常駐といって、ユーザの企業に派遣されてその中で働くことがあります。

もし大手企業に派遣され、そこで実力が認められればヘッドハンティングされる可能性もあるため、実力をつけて運が良ければ大手企業で働くチャンスも出てきます。

 

フリーランスになれる

本人の努力次第ではありますが、スキルに自信がついたらフリーランスとして働くことも可能です。

ITプロパートナーズMidWorksなどのフリーランスエンジニアサイトに登録をしてみてみるとどのような案件があるか分かります。

フリーランスになれば個人事業主となるため、節税の選択肢も増えます。

ただし、会社員と比べて収入が不安定になるため、資格の取得やスキルの幅を広げておくなど事前準備は十分にしておく必要があります。

 

サーバーエンジニアの将来性

トイーヌ

サーバーエンジニアの将来性ってどうなの?クラウドの普及によってオワコンになったりしてない?

サバくん

そんなことはないよ!でも確かにクラウドの普及に伴ってサーバーエンジニアの働き方は大きく変わってきているんだ!

 

クラウドの普及により失業してしまうか?

企業が持つサーバーにはオンプレミス型とサーバー型の2つがあります。

オンプレミス型:企業内ネットワークにサーバーを置くこと
クラウド型:企業内にサーバーを持たずにインターネット上のサーバーを使うこと

クラウド型にすることで、

  • 保守運用が楽になる
  • 企業内にサーバー室を持つ必要がなくなる
  • 電気代の節約になる

といったメリットがあるため近年急速に普及しています。

そのため、サーバーエンジニアは不要になるのでは?と思われがちですが、オンプレミス型の企業はまだまだあります。

企業内の全てのサーバーをクラウド化するのはコストやセキュリティの観点で難しく、引き続きサーバーエンジニアの活躍の場はあります。

 

クラウドを管理するエンジニアになっていく

クラウドの普及が進むと、オンプレミス型のサーバーは減っていくでしょう。

しかしその分、サーバーエンジニアがクラウドを管理するエンジニアとして変化していくことになります。

当然クラウドであってもサーバーはサーバーのためそれらを設定管理する人は必要です。

現在はクラウドを扱うエンジニアはクラウドエンジニアと呼ばれていますが、サーバーエンジニアとの境界線は無いに等しく、どちらも出来るエンジニアが今後は必要となります。

 

クラウドを学ぶならまずはAWS

今後のサーバーエンジニアにはクラウドスキルは必要となってきます。

その中でも特にAmazonが提供するクラウドAWSのスキルはほぼ必須となります。

他にもMicrosoftのAzureやGoogleのGCPなどがありますが、業界のシェアが今は圧倒的にAWSが多いです。

そのため、まずはAWSから学習を始めるのが需要とはマッチしていていいと思います。

 

サーバーエンジニアに向いている人

トイーヌ

サーバーエンジニアにはどのような人が向いているかな?

サバくん

やっぱり新しい技術に興味をもって勉強できる人や、問題が発生した時に最後までやり遂げる責任感がある人とか色々あるね!一つずつ紹介するね!

 

勉強熱心で探究心がある人

エンジニアの仕事は定常業務ではなく常に新しいことの連続です。

その中で新しいことに興味を持ち勉強して深く知ろうとする探究心のある人がエンジニアには向いています。

サバくん

新技術などには興味がない。という人には面白くない職種だと思います。

 

主体的で最後までやり遂げる責任感のある人

構築の納期を守ったり、故障発生時に迅速な解決をするために、一人称でやり切る責任感が求められます。

思い通りにいかない時に、色々な人に頼ったり、自分で調べながらトラブルを解決していく責任感のある人は向いています。

サバくん

受け身で能動的に動けない人は向いていないですね。

 

コミュニケーション能力と協調性が高い人

サーバーはそれ単体では機能しません。ネットワークや他の機器と連動しています。

そのため、各機器のエンジニア達と連携しながら業務を進める必要があります。

そしてもちろんクライアントとも連携する必要があるため、対応する人の知識レベルにも合わせながらうまくコミュニケーションをとっていく必要があります。

サバくん

一人で作業したい。人と関わりたくない。という人は本当に局所的な業務にしか携われないため向いていないと言えるでしょう。

 

未経験からサーバーエンジニアになるのはきつい?

サーバーエンジニアのメリットでも触れましたが、サーバーエンジニアは学歴や職歴を問わずに挑戦できます。

ただし、何もせずに今すぐサーバーエンジニアを目指すのは危険です。

就職をする前に何をすべきか紹介していきます。

 

AWSの資格を取得

エンジニアにとって資格はスキルを証明する手っ取り早い手段です。

特にAWS認定資格は業界でも需要が高く、流行りの資格でもあるので持っておくことでスキルの証明になるのでおすすめです。

もしくは、実際に自分でAWSを使って何かを作ってみたり、フリーランスの案件をやってみて実績を作るのもありですが、ある程度のスキルと気合が必要になるので最初からは難しいと思います。

 

ITスクールを活用

AWSを勉強するにも独学では自宅で作業環境を整えるだけでも大変だったりします。

そのためRaiseTechのAWSフルコースのようなITスクールを活用して体系的に学ぶのも一つの手段です。

独学が苦手で色々後回しにしがち。。という人は検討してみてはいかがでしょうか。

 

転職エージェントを活用

インフラエンジニアとして働く際にきついかどうかは、ほとんどが企業次第です。

ある程度勉強は出来るし、変則的な勤務でも大丈夫、寒いところも大丈夫!と言っても職場がパワハラ環境だったり、勤怠管理がなされていなかったりしたら誰でも折れてしまいます。

そのためなるべく企業の内情を知るエージェントを活用した方がいいです。

この場合、複数の転職エージェントに相談をして情報の偏りが無いようにすると安心です。

 

まとめ

今回は、サーバーエンジニアがきついと言われる理由についてご紹介しました。

トイーヌ

転職をするまえに自分に合った働き方ができるかどうかよく考える必要があるね!

サバくん

そうだね!自分の理想とする働き方に対して、許せない内容なのか順応できる範囲なのか、そこが重要なポイントだね!

 

この記事に書いていたこと
  • きついと言われているが本人の捉え方次第
  • きつくならないための対処法もある
  • サーバーエンジニアのメリットもたくさんある
  • サーバーエンジニアの将来性はあるがクラウド対応が必要
  • 未経験からサーバーエンジニアになるにはまず資格を取ろう

 

サーバーエンジニアの仕事はきつい一面もありますが、メリットもありますし、将来性のある仕事です。

個人の考え方に合わせて、自分に適性があるかを見極めてみるといいですね。

この記事を書いたライター

トイーヌ

大手通信キャリアで働く現役ネットワークエンジニア
大規模システムの構築やコスト改善施策により4度の社長表彰を受賞
大学ではC言語を始めとするプログラミングを専攻

 自治体や法人のネットワーク設備構築:3年(15案件)
 ISPのネットワーク設備構築運用:3年
* ネットワーク関連新サービスの企画:2年(5案件)
 所有資格:ネットワークスペシャリストCCNA上位資格CCNP

 

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